冬のソナタ今更ながらの創作文 ~〜 に書ききれなかったもの

はみ出てしまった 、春のワルツ ・ 希林館通り ・ ごあいさつ


グリーンの海と島


こんにちは!

こんな偏狭なブログを覗いてくださってありがとうございます。
ここは 冬のソナタ 今更ながらの創作文 の付録的な位置づけのページになっています。


話せば長い、ここに至った成り行き…
十数年前にさかのぼります。

■2004年夏
「冬のソナタ」 をビデオで見て、他の多くの方同様、私も心を掻き乱されました。
と、同時に 最後の終わり方が どうも尻切れトンボのように思えてなりませんでした。

年が明けて、1月。
友人が、私にノーカット版 (NHK) のビデオを見せてくれました。
それを見て、冷めかけていた熱が再びぶり返し、.....今度は、どうしても納得したいと思いました。

     アパートを遠巻きに見るように立っていた影は...?。
  目の見えないチュンサンが、不可能な家までどうやって辿りついたんだろう...。

その疑問に対する解答を書くような気持ちで、【one of 創作続編】=ユジンたちの物語=「夕焼け」
 を書き、掲示板に投稿しました。
「one of ~」 としたのは、その時点で 創作本が何冊か出版されていましたし、ネット上にも無数の続編があったので、バツが悪く思えたからです。
(でもそれを不特定多数の人がみる掲示板に投稿したのは、つまり、自己顕示欲が強かったのです。)

その後、調子に乗って 【サンヒョク物語】を同じ掲示板に投稿しました。
本編で不遇な役回りだったサンヒョクの、「恋の予感」を書くつもりが かなり長引いてしまいました。
【サンヒョク物語】が終わる頃、トピずれなのでは、という指摘があり、投稿先としてYahoo!ブログに自分のページをつくりました。その後【チェリン物語】も投稿しました。

■2007年春
同じユン・ソクホ監督の「春のワルツ」も、不満・つっこみを言いながら....心惹かれました。
脚本等には、疑問をもちつつ
映像と、特に音楽については、’冬’に勝るとも劣らないのでは、と感じています。
「春のワルツ」の文章も少しつくりました。


■2019年初め
Yahoo! ブログのサービス停止が明らかになりました。
冬のソナタそのものは、私の中で色褪せることのないドラマです。しかし、ブログについては…
「撤退かー、そうなんだー、」くらいにしか感じませんでした。
このまま文章が消えてしまったら後悔するな…、、とは思いました。
電子的な形でなく、紙の形で手元に置こうかなと頭をよぎったけど、
製本業者探すのも億劫で、 また
PVが700近い日もあったりすると、読んでくれる人がまだいるんだーって純粋にうれしくて、
後ろ髪引かれて
…やっぱりネットに浮かべておこうかな。
またブログでいいか…、みたいな

一方で
用意された移行ツールは使う気になれませんでした。理由はいくつかあって、まず移行サポートのスタート時期が5月上旬~ と遅く、待ってられないよー と思いました。なんとなく平成のうちに終えたがっている自分がいました。
あと、大手プロバイダーによる「閉店ビジネス」に付き合わされるのが嫌でした。
そして何より一番大きな理由は、移行するだけだと、今までの投稿順がそのまま踏襲されてしまうであろう事でした。古い記事が一番下に来るブログの仕組みは、物語を読むには不向きだなと前々から考えていました。

迷った末に、普通の手続きでライブドアにブログを開設し、投稿順をリバースする形で作業。Yahoo!ブログから昔の記事をひたすらコピーし、ペースト…できたのが冬ソナのブログです。

えーっと…ほかに言うことはあったかな…
とりあえず、そんな感じです。
新しいものは何にもないですが、気になるところだけ読んでいただけたら嬉しいです。
ぺこり


春のワルツ、結局 レンタルして最後まで見てしまいました。
  ( しかも....韓国放送のオリジナル版も、入手してしまいました。 )
全体を通して.....いろいろ感じたことはありますが
それについては別の機会があればその時に。

....で、
「 このシーンで、このセリフを言ってくれーー! 」と思ったことがあって、そう思ったら止まらなくて
ちょっとオタク的ではありますが....文章にしてみました。
とはいえ、増やしたのは ほんの少しで、ほとんどは 映像そのまんまになっちゃいました。
(追記:ネタばれあり)







チェハの母やイナから圧力を受け、退職願を出したウニョン。チェハを忘れるため連絡を絶ち、以前のようにまた露店でアクセサリーを売り始める。そこへ、チェハが現れ、無言でウニョンを車に乗せる。....という場面です。      12話のハイライト 


~ ❀ ~ ❀ ~

(湖畔の公園にて)


勢いよく芝生の上に寝転ぶと、チェハは 大の字になって空と向かい合う。

はぁ、と深呼吸。

 「....何してるんですか?」

ウニョンは 怪訝そうにピアニストを見おろす。

そんなウニョンに構わず、チェハは 気持よさそうに目を閉じる。

「少し寝かせて....。
      そばにいてよ、  僕が起きるまで。」

自分本位のチェハの言葉に、あきれたように息を吐くウニョン。

「 私、あなたを見ている暇なんてないんです。
                      ......帰ります。」

のんびりしたチェハの声。

 「 君の仕事だろう.....  
                   僕についているのが 」

   「.......」

ウニョンは、少し怒ったように無言で背を向けると、車に向かって歩き出す。

遠ざかる、草を踏む音。

 「......」

チェハは、目を開けてすばやく立ち上がる。

ロードマネージャーの後を追い、先回りして彼女の行く道を塞ぐ。

レモンイエローの花が、低い枝に 灯るように咲いている。

その向こうで向き合う二人。

「.....」

 「.......」

ウニョンは、表情を変えずに 口を開く。

 「....のんきなこと、言わないでください。」

はっきりとした口調のウニョン。
            自分の出した結論を 自分自身に確認させるように

 「 ’やりたい仕事’ と ’やるべき仕事’ は違ってた___
             ....そのことに、やっと気がつきました。
                      今の私には.....こんな感情の駆け引きすら 贅沢なんです。」


彼女の断定的な口調に、チェハの頬も引き締まる。

     「 ...贅沢していいんだ。 
                 ウニョンさんには、その資格があるから。」

 「...資格なんて....」

ウニョンは軽く首を振るが、その先の言葉が続かない。 


          『 ....で  あなた  練習のとき、譜めくりができるの?』

                             『.........』

           『 アンダンテ、カンタービレ、エスティート
                             ........聞いたことある?』


音楽用語を畳み掛けるように並べたチェハの母の顔が、脳裏をよぎる。

 「 私....音楽やピアノのこと、何にも知りません。
               .....楽譜も読めないし、 できるのは 鉛筆を削ること くらい...」

落としかけた視線を上げ、もう一度チェハを見る。

 「 それに チェハさんを...もう困らせたくないんです。
        .....ご両親や、 フィリップと
                              ....これ以上 もめないで」

    「.......」

  「 とにかく  もう  
              元の場所に戻りましょう...。」

そう言ってうつむくと、ウニョンは 再び車へ向かって歩き出す。


ひとつ息を吐き、ウニョンを追うチェハ。

チェハの右手が、ウニョンの白い手首をつかむ。

 「 行くな 」

そのまま背後から 細い肩を引き寄せる。

  「......」

ささやくような、チェハの声。

 「 僕のそばから 離れないで 」

チェハは、春の日差しを受けて透けるウニョンの髪に、ほおを寄せる。

   「 このまま  ....僕のそばの 
                 ’君の場所’にいて  」

        「........」

ウニョンの瞳から、また涙がにじむ。

足が動かない。

 車へ、そして自分の場所へ 戻らなければいけないのに。


揺れるまつげがいとおしくて、チェハはもう一度深くウニョンを包み込む。

「  僕は   .....元の場所には戻れない 」

     「......」

「 君を知る前の僕には 
           .....もう 戻れないんだ。」    

チェハのぬくもりと声に包まれ、動けない。

震える体と心。

   「   君も そうだろう.....」

         「......」

  離れる決意が 溶けていくのを感じるウニョン。

ゆっくりと ウニョンの手が動き、そして 自分の首の前で交差するチェハの手の甲に 触れる。

その動きに応えるかのように、ウニョンを抱きすくめるチェハ。
   
      「.......」

  「....僕から離れないで 
              もう 二度と 」


~ ❀ ~ ❀ ~



湖畔のベンチに座るふたり。

春の柔らかな夕日が、木々に差し込んでいる。

 「 ...少しだけ寝かせて」

チェハは、ウニョンの肩にもたれかかり目をつぶる。

 「 寝てないんだ......  誰かのせいで。」

そう言って口元だけ笑う。

その言い方がチェハらしくて、かすかに口元を緩めるウニョン。

       「.......」

 「でも、よかった
           これで.....やっと 安心して眠れる__ 」
 
穏やかなチェハの横顔。

 「.......」

ウニョンは、チェハの休息を邪魔しないように、そっとその髪をなでる。

その手に、チェハの手が伸び、ゆっくりと重なり合う。

いつの間にか目を開けて、恋人をじっと見つめているチェハ。
 
  「....」 

ウニョンの髪が 緩やかな風に揺れながら 輝いている。

 「何も、知らなくていい....
         ピアノも... 何も
                      今のままの 君でいいんだ.... 」

 「......」

見つめあう二人。

チェハの低い声が響く。

 「 愛してる ___ 」




(.....普通この後、キスシーンだと思いませんか?   )
 

また、春のワルツ(しかも...ネタバレ)です。 スミマセン











第19話で 視聴者待望の状況になりますが、
ウニョンがチェハに謝らないのが、私には腑に落ちなくて....。うーん

あと、あの意味不明な夢は、なんだったんだろう
という思いも混ぜ込んで、  願望ストーリーを無理やり文章にしちゃいました。



チェハが、スホだったことを知り、衝撃を受けるウニョン。死んだ母への道義から、チェハに冷たい言葉を浴びせるが、一方では自分がチェハを求めている矛盾に 思い悩む。行き場のない哀しみを抱えたイナは、『私と結婚するなら、チェハが偽者でないことを証明する』と告げ、準備を進めようとする。チェハの両親も、息子にイナとの結婚を迫る。追い詰められ、居場所のなくなったチェハ。誰にも告げずに突然姿を消し、子供の頃ウニョンと流された島に向かう。フィリップは、悩んだ末、『手術代を 誰が 何故払ったのか』をウニョンに伝える。事実を知り、涙を流すウニョン。スホ(チェハ)を探して同じ島へ向かう。森で再会する二人。 15年前に戻ったように、森で 海辺で、優しい時間を過ごす。    そしてあの夜と同じように、おじいさんの家に泊まる。


~ ❀ ~ ❀ ~



   「おやすみなさい」

         「おやすみ....」


干した服を境に 少し離して敷かれた二つの布団

チェハとウニョンは、思い思いに体を滑り込ませる。

月の明かりが、青白く室内を照らす。

 「......」

15年前のあの日と同じ 古ぼけた天井をじっと見ているチェハ。

しばらくして 隣の布団から 寝息が聞こえてくる。

やがて ゆっくりと目を閉じると、少しずつ眠りに落ちていく。


~ ❀ ~ ❀ ~


(チェハの夢)

薄汚れた服を着た少年がいる。

                  ___ 僕だ
  
あの懐かしい部屋に入っていく。 

きょろきょろと辺りを伺うように、部屋の隅のたんすに近づく。

下から3段目の引き出しを開け、布にくるまれた何かを取り出す。そしてすばやく自分の服のなかに忍ばせる。

                 何をしようとしてるんだ

               それは、

                  おばさんが、一生懸命に働いて貯めたお金

来たときと同じように、周囲に目を配りながら、逃げるように家を出て行く自分。

               それをどうするんだ

                          盗んだのは 僕 ?

              や め て く れ
  
叫んでも、彼の耳には届かない。

ウニョンと通った菜の花畑の道を、転げるように走っていく黄色いジャンバー。


~ ❀ ~ ❀ ~


 「  ....ッパ   
            スホ・オッパ....」


遠くから自分を呼ぶ声がする。

ゆっくりと瞳を開くチェハ。

 「.....」

目の前に誰かの顔がある。

ぼんやりとしたその輪郭が、徐々にはっきりとしてくる。

自分を見ているウニョンの心配そうな表情。

 「......」

チェハは、疲労と安堵が入り混じったような表情で、一度目をつぶる。

   「...大丈夫?  オッパ 」

額ににじんだ汗を感じながらも、目を開けるチェハ。

   「.....あぁ」

     「.......」

ウニョンは、着ているシャツの袖を少し伸ばすと、チェハの額にあてる。

     「 夢をみたの? 」

    「.....」

かすかにうなずきながら、ため息をつくチェハ。

布団から体を起こすと、壁にもたれかかり 下を向く。

斜め前に座って、彼を見つめるウニョン。

 「......」

     「 夢の中で 」 

チェハが、ぽつりと口を開く。

  「いつも  僕が お金を盗むんだ。  
              ....ウニョンの家から、おばさんのお金を 」

   「.....ぇ 」

ウニョンの瞳が左右に動く。

    「 スホ・オッパが ?」

          「......」

声に出さずに 小さくうなずくチェハ。


    「.....最初に この夢を見たのは、 オーストリアで....
               ウニョンが死んだって聞かされた頃だった。
                     それから、何度も同じ場面をみるんだ.... 」

       「......」

ウニョンは、複雑な表情で聞いている。

   「 ...繰り返し、見ると 」

続けるチェハ。

   「 まるで  それが 本当にあったことのように思えてきて....
        自分でも、わからなくなった....
            あのお金を盗んだのは、父さんじゃなくて、 本当は 」
                            
    「......」

         「 僕だったんじゃないかって...」
                              
     「.....オッパ 」


角度を変えた月光が、部屋の中をぼんやりと照らしている。

裏の林からは、若葉が風になびく音が微かに聞こえる。


チェハは、ひとつ息を吐く。

そして気分を持ち直すかのように、表情を和らげると、ウニョンの肩に手を乗せて 言う。

  「....でも、たぶん これで最後だよ、こんな夢は...。
            ここに、本当の記憶を共有してくれる人がいるから 」

        「.....」

    「 ウニョンは、  僕の記憶の証人なんだ。 」

無理に作ったほほえみ。


       「 オッパ... 」

チェハとは逆に、顔を曇らせるウニョン。

自分の知らない15年間の、スホの苦しみの一端を見た気がする。


    『 どうして.... あなたが、スホなの ? 』

           『 ウニョン....』        

     『 馴れ馴れしく   呼ばないで!』

         :

  『 お母さんの命と引き換えに生き返ったこの心臓が....
                 あなたなんかに ときめいたと思うと
          ....死んじゃいたい....! 』

         :
  


スホが去った本当の理由も、スホの心の傷も知らずに感情をぶつけた自分。

その言葉を聞いた時のチェハの顔を思い出して、涙がにじむ。


ウニョンの様子に、少し困惑したような表情のチェハ。

     「 ウニョン....?」       

        「 そんな夢  本当のわけ ない...」

ウニョンは、自分の肩に置かれた大きな手を自分の両手で迎え入れると、そのまま包み込む。

泣くのをこらえているウニョンの肩が、小刻みに揺れている。

右手を通じて、その震えを感じるチェハ。

      「 私、知ってるわ
                オッパが盗んだんじゃない.......」

        「....ウニョン」

     「 いつでも、私を守ってくれたのに.... 」

語尾が震える。

      「.....ごめんね...オッパ  」

「..........」

     「......私 何度も   ひどいこと言って
             スホ・オッパは いつでも... 私のことを思ってくれていたのに 
           あんな言葉   ごめんなさ い...」

長い髪にさえぎられて、ウニョンの表情が見えない。


     「あなたは、そんな夢を見ては 苦しんで....
                               それなのに 」

        「......ウニョン」

チェハは、頼りなく震えるウニョンを優しく引き寄せる。

彼の右肩にたどりつくウニョン。

             「......」

           「......」

チェハはウニョンを少し離すと、その顔をいとおしそうに見る。

彼女の頬に張り付いた後れ毛をそっと外すと、そのまま髪をなでる。

           「....ウニョン」

        「 .... 」

ウニョンは 視線をあげると、まぶたのはれた目で、チェハを見つめる。

           「 .... 」    

二人の顔がゆっくりと近づき、唇が重なる。


(おわり)

     

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